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環境貢献とコスト削減を両立する方法

グリーンITと第三者保守の関係とは?
環境貢献とコスト削減を両立する方法

グリーンITと第三者保守の関係性とは?

グリーンITとは?

「グリーンIT」という言葉を耳にしたことはありますでしょうか。これは、IT技術をうまく活用して、地球環境への負担を減らしていこう、という考え方のことです。

グリーンITには、大きく分けて2つの側面があります。

一つは「Green of IT」と呼ばれるもので、パソコンやサーバー、ネットワーク機器といったIT機器そのものの消費電力を抑えたり、リサイクルしやすい部品を使ったりして、省エネや省資源を目指す取り組みです。

もう一つは「Green by IT」です。こちらは、IT技術を活用することで、社会全体のエネルギー消費を減らすことを目的とします。例えば、Web会議システムを使えば移動にかかるエネルギーを削減できますし、スマート農業で効率的に作物を育てれば、水や肥料の無駄をなくせるでしょう。

このように、IT機器自体をエコにするだけでなく、ITの力で社会全体をエコにしていくのがグリーンITの考え方なのです。

第三者保守とは?

「第三者保守」とは、サーバーやネットワーク機器などのITハードウェアについて、その製品を作ったメーカー以外の会社が提供する保守・メンテナンスサービスを指します。

通常、IT機器にはメーカーによる保守期間が設定されていますが、その期間が終了(EOSL/EOL:End of Service Life/End of Life)すると、メーカーからのサポートは受けられなくなります。しかし、第三者保守サービスを利用すれば、メーカーのサポートが終わってしまった機器でも、引き続き安心して使い続けられます。

「まだ十分に使えるのに、メーカーの保守が切れたから買い替えるしかない」という状況を避け、大切なIT資産を長く活用するための、賢い選択肢の一つが第三者保守といえるでしょう。

なぜ第三者保守がグリーンITの実現につながるのか?

では、なぜ第三者保守の活用がグリーンITにつながるのでしょうか。その最大の理由は、IT機器の寿命を延ばし、電子廃棄物(E-waste)の発生を抑えられる点にあります。

電子廃棄物は世界的に増え続けており、その中には鉛や水銀といった有害な物質が含まれていることも少なくありません。もし、これらが適切に処理されないまま捨てられると、土壌や水質を汚染し、私たちの健康や生態系に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

第三者保守を活用して、まだ使えるIT機器をできるだけ長く大切に使うことは、新しい製品を作るために必要な資源の浪費を防ぎ、同時に電子廃棄物を減らすことにつながります。これは、持続可能な社会の実現を目指すグリーンITの考え方において、非常に重要な取り組みなのです。

第三者保守がもたらすメリットと導入成功のポイント

第三者保守を導入する3つのメリット

第三者保守を導入することは、環境に優しいだけでなく、企業経営の観点からも多くのメリットをもたらします。ここでは、代表的な3つのメリットをご紹介します。

ITコストの大幅な削減

第三者保守サービスは、一般的にメーカーが提供する保守サービスよりも安価な料金設定になっています。企業のITコストを直接的に削減できる点は、大きな魅力です。

特に、メーカーの保守期間が終了した機器をそのまま使い続けたい場合、メーカーの延長保守は料金が割高になる傾向があります。第三者保守に切り替えることで、このコストを大幅に抑えることが可能です。それによって生まれたIT予算を、新しいサービスの開発やセキュリティ強化など、より戦略的な分野への投資に振り分けることができるようになるでしょう。

IT資産の有効活用と戦略的なリプレース計画

「メーカーのサポートが終わったから」という理由だけで、まだ十分に使える高性能なハードウェアを廃棄してしまうのは、非常にもったいないことです。

第三者保守を活用すれば、機器の物理的な寿命が来るまで、IT資産を最大限に使い切れます。これにより、企業はメーカーのサポートサイクルに縛られることなく、自社の事業計画や予算の都合に合わせた、最適なタイミングで機器の入れ替え(リプレース)を計画できるようになります。急な出費を避け、計画的なIT投資を実現することで、IT資産の価値を最大限に引き出すことが可能となるのです。

環境貢献(SDGs)と企業価値の向上

IT機器を長く使い続けることは、電子廃棄物の削減に直結します。これは、国連が定める持続可能な開発目標(SDGs)の中でも、目標12「つくる責任 つかう責任」といった項目に貢献する取り組みです。

このような環境に配慮した経営姿勢は、企業の社会的責任(CSR)活動の一環として、外部からも高く評価されます。環境問題への意識が高い顧客や、ESG投資(環境・社会・ガバナンスを重視する投資)を行う投資家からの信頼を得ることにもつながり、企業のブランドイメージや価値の向上に貢献するでしょう。

失敗しない第三者保守会社の選び方

多くのメリットがある第三者保守ですが、どの会社に依頼しても同じというわけではありません。ここでは、自社に合った信頼できるパートナーを見つけるためのポイントを解説します。

技術力と対応範囲の確認

まず確認したいのが、保守会社の技術力と、どこまで対応してくれるかという範囲です。企業内では、サーバーやネットワーク機器など、様々なメーカーの製品が混在して使われていることが一般的でしょう。

複数のメーカー製品(マルチベンダー)に一括で対応してくれる会社を選べば、何かトラブルがあった際の問い合わせ窓口を一つにまとめる(一本化する)ことができます。これにより、IT担当者の運用管理の負担を大きく減らせるでしょう。自社で利用している機器が対応範囲に含まれているか、事前に必ず確認することが重要です。

部品の安定供給体制

メーカーの保守が終了した機器の場合、故障した際に交換するための部品を確保できるかどうかが極めて重要になります。

信頼できる保守会社は、国内外に独自の部品調達ネットワークを持ち、いざという時のために十分な在庫を確保しているものです。もし部品の調達が遅れれば、その分システムの停止時間(ダウンタイム)が長引き、ビジネスに大きな損害を与えかねません。部品を安定して供給できる体制が整っているか、しっかり見極めましょう。

豊富な実績と明確なサービスレベル

過去にどれだけの実績があるかも、信頼性を測るための重要な指標です。導入実績が豊富な会社ほど、様々な障害に対応してきた経験やノウハウが蓄積されています。

また、契約前に「サービスレベルアグリーメント(SLA)」の内容をしっかりと確認することも忘れてはいけません。SLAとは、障害が発生してから何時間以内に駆けつけてくれるのか、どのレベルまでの復旧を保証するのか、といったサービスの品質を定めた契約です。この内容が自社の求める水準と合っているかを確認することで、契約後の「こんなはずではなかった」というトラブルを防げます。

自社の目的に合った第三者保守サービスを見つけよう

ここまで第三者保守会社の選び方について5つのポイントを解説してきましたが、実際に多くの会社の中から自社に最適な一社を見つけ出すのは、なかなか大変な作業だと感じるかもしれません。

会社によって、「とにかく障害時の対応スピードを重視したい」「グローバルな部品供給網を持つ実績豊富な会社が良い」「コストとサービスの品質のバランスを大切にしたい」など、重視するポイントは様々でしょう。

そんな時は、企業の目的に合わせておすすめの会社を紹介している情報を参考にするのも一つの手です。以下のページでは、「障害時の対応スピード」「豊富な実績」「サービスの品質」といった目的別に、おすすめの第三者保守サービス会社を比較・紹介していますので、ぜひパートナー選びの参考にしてみてください。

【目的別】
保守の種別やパーツのストックが豊富な
第三者保守サービスの会社3選

まとめ

第三者保守は、メーカーの保守期間が終了したIT機器を、その後も安全に使い続けることを可能にするサービスです。

IT機器を長く大切に使うことは、電子廃棄物の削減に貢献し、グリーンITの実現に向けた重要な一歩となります。単にITコストを削減できるだけでなく、SDGsへの貢献を通じて企業の社会的価値を高めるという大きなメリットもあるのです。

信頼できる第三者保守会社を選ぶためには、「技術力」「部品の供給体制」「実績」といったポイントをしっかりと確認することが欠かせません。この記事で紹介したポイントを踏まえ、賢く第三者保守を活用し、経済的なメリットと環境への配慮を両立させてみてはいかがでしょうか。

注目!第三者保守の専門業者一覧を見る
保守の種類やパーツのストックが豊富な
第三者保守サービス3選

全国に対応する第三者保守会社の中で、保守の種類が2種類以上あり、パーツのストックが10,000点以上の会社を選定。その中でも「障害時のスピード」「実績」「品質」というポイントで、おすすめの3社ピックアップしました。

最寄りの拠点から
自社エンジニアが駆付け
スピード
重視して会社を選ぶなら
ブレイヴコンピュータ
フィールドワン

引用元:ブレイヴコンピュータ公式HP
https://www.brave-com.jp/

注目ポイント
  • お客様の最寄りの拠点に契約顧客ごとの専用パーツを常時ストック。東京23区なら最速2時間、そのほかエリアも最短4時間でオンサイト保守(※)が可能
  • 24時間365日自社エンジニアがスタンバイ。パートナーを経由しないため、障害状況をしっかり把握したエンジニアによる素早い対応が実現
保守の種類
  • オンサイト保守
  • センドバック保守
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全国2,000社10万台
をサポート
実績を重視して
会社を選ぶなら
データライブ
データライブ

引用元:データライブ公式HP
https://www.datalive.co.jp/

注目ポイント
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保守の種類
  • オンサイト保守
  • センドバック保守
    (パーツ保守)
ハイエンド機器・
大規模環境にも精通
品質を重視して
会社を選ぶなら
ネットワンネクスト
ネットワンネクスト

引用元:ネットワンネクスト公式HP
https://www.netone-next.co.jp/service/maintenance/

注目ポイント
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保守の種類
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  • センドバック保守

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2024年2月29日時点、Googleで「第三者保守サービス」と検索して表示された公式HPのうち、第三者保守サービスを行っている25社を調査。「全国対応」「パーツ備蓄量が10,000点以上」「保守の種別が2種類以上」の会社のうち、以下の理由から3社を選定しました。

さらに、以下の理由から3社を選定しました。

ブレイヴコンピュータ:全国の主要都市にある拠点に、顧客の専用保守パーツをストックし、最速オンサイト保守時間を実現

データライブ:第三者保守の対応実績が最も多い

ネットワンネクスト:ハイエンド機器や大型設備機器の第三者保守に加えて、再生品の販売(ECサイト)やレンタルなど網羅的にサービスを提供

※最速2時間の対象:東京23区、平日8時から20時。対象機器:富士通PRIMERGY/ETERNUS