どんな機器・ソフトウェアも安定して活用するためには、保守が必要不可欠です。ただ機器やソフトウェアでは故障の原因も異なるため、それぞれに適した保守運用が重要になってきます。
長く安定して活用したいと考えているのであれば、どのようなサポート体制があるのか、対応できる機器・ソフトウェアなどを比較しながら、自社に合ったサービスを選びましょう。
ハードウェアにトラブルがあれば、業務に支障をきたしてしまいます。ハードウェアの故障の原因として「湿度や温度の問題」「振動やほこりなどによる要因」と言ったハードウェアの障害だけでなく、「年数が経過したことによるHDDの劣化」「HDDの不具合によるRADIO崩壊」なども挙げられます。
ハードウェアのトラブルを生じさせないためにも、定期的なメンテナンスや点検を実施。必要なら保守サービスを依頼し、しっかりとトラブルの要因がないかチェックしましょう。
ハードウェアと同じようにソフトウェアが故障しても、様々な業務に影響が出ます。サーバーやパソコン内の仮想化データなどはハードウェアの障害をはじめ、システムの停止などのトラブルで故障することもあるので注意しましょう。
トラブルを防止するためにはアップデートや点検、バックアップ管理などを定期的に行う必要があります。適切にメンテナンスやバックアップなどを行うことによって、大規模な影響を避けられます。
Windows10 Pro環境にて起こった事例として、作業中に原因不明のブルースクリーンが発生。ユーザー側でWindows10をクリーンインストールしても改善せず、不正終了したことでPOST画面でもエラーが発生するように。修理を依頼された会社が原因を調査するために問題の切り分けとしてLinux(Ubuntu)にてインストールを試みたところ、ハードウェアエラー・CPUエラーが記録されていました。
CPUの故障による起動不良と判断し、CPUを交換。その後、Windows10 Proの起動およびLinuxでの上記エラーの解消を確認し、正常にインストールが完了しました。CPUは故障しにくいパーツとされていますが、CPUが原因で発生する不具合もまれにあるとのこと。そのため、動作不調の切り分けをする際はCPUの故障も含めて検討する必要があります。
参照元:研究開発者向け情報発信メディア TEGAKARI(https://www.tegakari.net/2020/07/hw-failure-cases-cpu_1/)
サーバーの故障によるトラブルで特に話題になった事例が、2021年8月20日に発生したみずほ銀行のシステム障害です。みずほ銀行の全店舗に影響し、店頭での取引の受付・処理ができなくなる事態に。みずほ銀行の発表によれば、データベースサーバーのハードディスクの経年劣化に気づかず、故障したのが原因とのこと。また、入力すべき追加の指示を飛ばしたことでバックアップシステムの切り替えに失敗し、結果としてサーバー故障による影響が全店舗にまで波及する事態となりました。
参照元:Arcserve Japan blog(https://insights-jp.arcserve.com/server-failure-causes)
日常生活や仕事においてインターネットは必要不可欠な存在になっているからこそ、ネットワーク障害が発生すると大きな損失につながる可能性があります。
総務省の「令和2年度電気通信事故に関する検証報告」に掲載されている重大な事故の一例をあげると、大手携帯会社の通信事故により約5時間半もの間インターネットに接続できず、最大220万人もの利用者に影響が及ぶ事態に。そのほかの重大事故としては、電子メールサービスの提供停止または遅延、緊急通報を取り扱う音声伝送サービス(IP電話)の提供停止などが報告されています。
ここまで大規模な事態にならなくとも、社内のLANやインターネットが利用できないことで業務に支障をきたすこともあるでしょう。たとえばネットワーク障害によって業務の中心を担うシステムが利用できずに製造・生産現場での生産停止、流通現場での出荷・受注停止などのケースも考えられます。
また、社内サーバーで運用するWebサイトをECサイトや問い合わせの窓口として活用している場合、売り上げの損失や問い合わせの機会損失に直結します。ネットワーク障害によってユーザーや顧客にも損失が及んだ場合、信用の低下を招くだけでなく、損失の補償を求められる可能性もあります。
このようにネットワーク障害は幅広いトラブルを引き起こす原因になるほか、ネットワーク障害の復旧後もユーザーや顧客からの信頼低下といった影響を及ぼしかねない問題なのです。
PC本体の故障で起こりうるトラブルとしては、コンセントを差し込んでも電源が入らない、ブルースクリーンによってエラーが発生するなど正常に動作しなくなる不具合があげられます。PC本体の故障の原因を調査するにはソフトウェアとハードウェアのどちらに問題があるのかを切り分ける必要があり、それぞれで対処法が異なります。
サーバー故障で考えられるトラブルには、ウェブサイトやデータにアクセスできない、ネットワークの遅延が発生する、サーバーが起動しない又はサーバーの動きが遅い、再起動やフリーズが頻繁に起こる、エラーメッセージが表示される、ファイルやフォルダを開けない、異音や焦げた匂いがするなど。サーバーは24時間365日稼働しているため、常に熱を帯びていることからサーバー内部の部品が劣化しやすいのがトラブルの原因の1つになっています。また、アクセス集中やサイバー攻撃による大量のトラフィックでサーバーの処理が追い付かず、システムがダウンする場合もあります。
ネットワーク機器の故障では、ネットワークが正常に機能しなくなるネットワーク障害が発生。それによって社内LANやインターネットが利用できなくなり、サーバーで運用するシステムやファイルサーバーを開けない、メールやチャットで外部と連絡がとれないなど様々な問題を引き起こす原因になります。
メーカーの保守は終了したものの、既存のシステムは問題なく作動しており、システム全体で第三者保守化し運用体制を変更することなく、コストをかけずに新システム構成を築きたいという要望がありました。
対象機器の保守実績があり、システム全体で第三者保守化を実現。さらに維持コストの軽減もでき、課題を解消しています。システム運用と併せて保守延長もできたことで、安心感にある新システム計画も進められたとのことです。
参照元:データライブ株式会社公式サイト(https://www.datalive-server.com/eol/hpe/case-study-hpe-20211002.html)
全国のメトロデータセンターのNW機器がメーカー保守終了をしたことで、第三者保守化を検討していたケースです。様々なメーカーの機器が混在している現状があり、それらをまとめて保守依頼したいと考えていました。
対象機器について保守サービスを行った実績もあり、さらにエリアにも対応できることを伝え保守サービスを実施。全国に及ぶ大規模なネットワークシステムの保守の延長が実現でき、さらに大幅なコスト削減にも繋がっています。
参照元:データライブ株式会社公式サイト(https://www.datalive-server.com/eol/dell-emc/case-study-emc-cisco-f5-ibm-2957.html)
独自の輸送コンテナターミナルを神戸・東京に設けており、日本の大手6港湾で最大の市場シェアを持っている会社の導入事例です。社内ITの資産を最大限活用するという目標を掲げていましたが、投資に見合った効果がないと判断し、リミニストリートに切り替えました。
自社の経営戦略にもとづいたITの投資計画が進められるようになり、高品質かつ迅速なサポートが15年以上にわたって受けることが可能です。さらにソフトウェアのアップデート・移行なども行う必要もなく、業務の負担軽減にもつながっています。
参照元:リミニストリート公式サイト(https://www.riministreet.com/jp/press-releases/kamigumi-selects-rimini-street-support-for-its-sap-applications/)
食品メーカーの事例で、メーカーの保守が終了したことに伴って、第三者保守化を検討しているケースです。故障した際の交換パーツを確実に保持したいと考えていました。 そこで保守の実績も豊富かつ交換パーツの保持も可能と説明。顧客が指定した場所に交換パーツを保管し、使ったあとは再交換パーツを補充します。さらに現状の機器の保守延長が、よりリーズナブルで可能となりコスト削減にも繋がりました。
参照元:データライブ株式会社公式サイト(https://www.datalive-server.com/third-party-maintenance/manufacturer/case-study-nec-3008.html)
全国に対応する第三者保守会社の中で、保守の種類が2種類以上あり、パーツのストックが10,000点以上の会社を選定。その中でも「障害時のスピード」「実績」「品質」というポイントで、おすすめの3社ピックアップしました。
引用元:ブレイヴコンピュータ公式HP
https://www.brave-com.jp/
引用元:データライブ公式HP
https://www.datalive.co.jp/
引用元:ネットワンネクスト公式HP
https://www.netone-next.co.jp/service/maintenance/
【選定条件】
2024年2月29日時点、Googleで「第三者保守サービス」と検索して表示された公式HPのうち、第三者保守サービスを行っている25社を調査。「全国対応」「パーツ備蓄量が10,000点以上」「保守の種別が2種類以上」の会社のうち、以下の理由から3社を選定しました。
さらに、以下の理由から3社を選定しました。
ブレイヴコンピュータ:全国の主要都市にある拠点に、顧客の専用保守パーツをストックし、最速オンサイト保守時間を実現
データライブ:第三者保守の対応実績が最も多い
ネットワンネクスト:ハイエンド機器や大型設備機器の第三者保守に加えて、再生品の販売(ECサイト)やレンタルなど網羅的にサービスを提供
※最速2時間の対象:東京23区、平日8時から20時。対象機器:富士通PRIMERGY/ETERNUS